「噂はアテにならないな」と思った話。
僕が小学校低学年の頃の話です。
当時、僕が住んでいた松山の家の近くには、
「あそこはマジでヤバい」と噂の古本屋があった。
何がヤバいかって、そこの店主がすっげー怖いのだという。
だから近隣の子供たちはみんな、その店には入るということはしなかった。
しかし、ある事がきっかけで、その古本屋に僕は行くことになった・・・。
あの頃、僕は小学校1年生だか2年生。
アニメに夢中であった。
特に、「ボボボーボ・ボーボボ」がお気に入りだった。
ハチャメチャな作品だから、小学生の僕にとってはかなり笑えた。
そして、「ボーボボおもしれーなー、漫画も読みたいなぁ」と思ったのだ。
皆さんは、「じゃあ買いに行けばいいじゃない」
と簡単に思うだろうが、ここは東京ではない。
セブンイレブンすらない、ド田舎の愛媛県なのである。(最近になってようやくできました。)
だから近くに、TSUTAYAとか紀伊国屋なんてモンは存在しない。
休日になれば、親に「本屋まで連れてって」と言えるのだが、
早く読みたい僕はそれまで待ちきれなかった。
もちろん自分じゃ車も運転できないから、
歩いて行ける所となると・・・・
そう、あの「マジでヤバい」古本屋しかないのである。
そしてとうとう、僕は店の前にやってきた。
隣には、僕の兄も居た。
彼もまた、ボーボボを読みたがっていたのだ。
僕はてっきり、2人で買いに行くもんだと思っていた。
だが!!
彼はポケットから200円を取り出し、僕に言った。
「おい、これでボーボボ買ってこいよ。」
彼は「怖いから、中には入りたくない」と、弟の僕に全てを押し付けたのだ。
彼はこういうゴミ人間なのだ。
幼き日のか弱い僕は逆らえず、渋々1人で行く決心をし、
ひとつ重要なことを聞いた。
「本当にこれで足りるの?」
僕はまだ、『消費税』がどういう計算で、いくらかかるのかが分からなかったので、
買い物をする時にはいつも、足りるかどうかが心配だったのだ。
すると彼は自信満々に答えた。
「大丈夫!!絶対足りるから!絶対!!」
ここまで言うんなら大丈夫だろう。
僕は安心して店内に入った。
だが、ここはやはり「マジでヤバい」場所。
一刻も早く立ち去りたい。
僕はソッコーでボーボボ9巻を見つけた。
そしてすぐさま、本を店主のおっちゃんのところまで持っていった。
おっちゃんが、ピッとバーコードを通す。
「はい、210円ね。」
足りねえジャねえかああああ!!!!!!!!
「絶対」って言ったじゃんかよおおおお!!!!
殺す!!帰ったらアイツ殺す!!!
僕は焦った。
なんせ相手は「ヤバい」店主である。
一体何をされるのだろうか。
僕は死にそうな声でこう言った。
「あ、あの・・・10円・・・足りないです・・・。。。。」
うわああああ!!おっちゃんがこっち見てるうううぅぅ!!!
ああああああああ!!!
心臓はバクバクだった。
殺されると思った。(←有り得ない)
次の瞬間、おっちゃんが口を開いた。
「いいよ、10円まけてあげる。」
・・・へ?(゜Д゜)
まさかの展開であった。
なんと、「ヤバい」と恐れられていた店主のおっちゃんは、
「フツーに良い人」だったのだ!!!
こうして、なんとかボーボボ9巻を買うことができた。
僕は、「噂ってアテにならないんだなぁ」と思うと共に、
「アイツ(兄)ってやっぱクソだわ」と改めて感じた。
おしまい。
人への評価ってのは、やっぱり自分で決めないといけないですね。
他人が下した評価を鵜呑みにするんじゃなくて、
実際に自分がどう感じるかで判断しないと。
誤解したまんまだと色々ともったいないもんね。
ちなみにこのとき買ったボーボボ9巻は、今でも家にあります。

必死の思いで手に入れた一冊、特別な一冊ですからね。
本は日焼けして当時とはだいぶ変わってしまいましたが、
兄は変わらず今でもクソです。
当時、僕が住んでいた松山の家の近くには、
「あそこはマジでヤバい」と噂の古本屋があった。
何がヤバいかって、そこの店主がすっげー怖いのだという。
だから近隣の子供たちはみんな、その店には入るということはしなかった。
しかし、ある事がきっかけで、その古本屋に僕は行くことになった・・・。
あの頃、僕は小学校1年生だか2年生。
アニメに夢中であった。
特に、「ボボボーボ・ボーボボ」がお気に入りだった。
ハチャメチャな作品だから、小学生の僕にとってはかなり笑えた。
そして、「ボーボボおもしれーなー、漫画も読みたいなぁ」と思ったのだ。
皆さんは、「じゃあ買いに行けばいいじゃない」
と簡単に思うだろうが、ここは東京ではない。
セブンイレブンすらない、ド田舎の愛媛県なのである。(最近になってようやくできました。)
だから近くに、TSUTAYAとか紀伊国屋なんてモンは存在しない。
休日になれば、親に「本屋まで連れてって」と言えるのだが、
早く読みたい僕はそれまで待ちきれなかった。
もちろん自分じゃ車も運転できないから、
歩いて行ける所となると・・・・
そう、あの「マジでヤバい」古本屋しかないのである。
そしてとうとう、僕は店の前にやってきた。
隣には、僕の兄も居た。
彼もまた、ボーボボを読みたがっていたのだ。
僕はてっきり、2人で買いに行くもんだと思っていた。
だが!!
彼はポケットから200円を取り出し、僕に言った。
「おい、これでボーボボ買ってこいよ。」
彼は「怖いから、中には入りたくない」と、弟の僕に全てを押し付けたのだ。
彼はこういうゴミ人間なのだ。
幼き日のか弱い僕は逆らえず、渋々1人で行く決心をし、
ひとつ重要なことを聞いた。
「本当にこれで足りるの?」
僕はまだ、『消費税』がどういう計算で、いくらかかるのかが分からなかったので、
買い物をする時にはいつも、足りるかどうかが心配だったのだ。
すると彼は自信満々に答えた。
「大丈夫!!絶対足りるから!絶対!!」
ここまで言うんなら大丈夫だろう。
僕は安心して店内に入った。
だが、ここはやはり「マジでヤバい」場所。
一刻も早く立ち去りたい。
僕はソッコーでボーボボ9巻を見つけた。
そしてすぐさま、本を店主のおっちゃんのところまで持っていった。
おっちゃんが、ピッとバーコードを通す。
「はい、210円ね。」
足りねえジャねえかああああ!!!!!!!!
「絶対」って言ったじゃんかよおおおお!!!!
殺す!!帰ったらアイツ殺す!!!
僕は焦った。
なんせ相手は「ヤバい」店主である。
一体何をされるのだろうか。
僕は死にそうな声でこう言った。
「あ、あの・・・10円・・・足りないです・・・。。。。」
うわああああ!!おっちゃんがこっち見てるうううぅぅ!!!
ああああああああ!!!
心臓はバクバクだった。
殺されると思った。(←有り得ない)
次の瞬間、おっちゃんが口を開いた。
「いいよ、10円まけてあげる。」
・・・へ?(゜Д゜)
まさかの展開であった。
なんと、「ヤバい」と恐れられていた店主のおっちゃんは、
「フツーに良い人」だったのだ!!!
こうして、なんとかボーボボ9巻を買うことができた。
僕は、「噂ってアテにならないんだなぁ」と思うと共に、
「アイツ(兄)ってやっぱクソだわ」と改めて感じた。
おしまい。
人への評価ってのは、やっぱり自分で決めないといけないですね。
他人が下した評価を鵜呑みにするんじゃなくて、
実際に自分がどう感じるかで判断しないと。
誤解したまんまだと色々ともったいないもんね。
ちなみにこのとき買ったボーボボ9巻は、今でも家にあります。

必死の思いで手に入れた一冊、特別な一冊ですからね。
本は日焼けして当時とはだいぶ変わってしまいましたが、
兄は変わらず今でもクソです。
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